まるで手術台

 

連日、猛暑です。

前回「雨がやみますように」と願ったとたんに梅雨があけて、容赦のないカンカン照り。

願いが強すぎたか?

 

近年、天候の振れ幅が大きくて、なんだか乱暴ですよね。

ほどほどの優しさに天の恩寵を感じる日が少ない。

それはやはり人間が自然にたいしてずっと乱暴だったからかも。

 

 

さて。

降っても照っても、あいかわらず部屋にこもって机にむかっています。

遅れています。まずいです。

 

絵本や挿絵の原画は、ほんの少し大きめに描くことが多いのだけど、わたしは原寸が好き。

しかし老眼がすすみ、もう限界かも…。

いやでもやっぱり、印刷されるとおりの大きさで描きたい…。

と悩んだあげく、こうなりました。

左右からアームがのびて、まるで工事現場か手術台みたいでしょう。

 

右の白い円盤は、LEDライト。

かゆいところに光がとどくすぐれもの。

そして左の円盤が、今回登場した拡大鏡。

ようするに、大きな虫眼鏡です。

家族から借りてきたものだけど、すご〜い。

そうよそうよ、こういうふうに、しっかりくっきり見たかったの。と感激しきり。

 

年齢を重ねると、じぶんが欲しい物について迷わなくなります。

たべもの、洋服えらび、見たい映画。

即断できるし、勘があたる確率も高い。

作品づくりについても、そう。

どういう世界がほしいかが、かなりはっきり見える。

(まあね。頑固になって、ちがうものを受け入れられなくなることの肯定的表現かもだけど)

 

しかしながら、そこに障壁としてたちはだかるのが、身体的な衰え…。

 

こういう線が描きたい、ここにこの色がほしいと、具体的にみえているのに、目が、肩が、背骨が邪魔をするのであります。泣。

かくして、さまざまな器具に手が伸びるわけですな。

 

この巨大虫眼鏡もね、いいんだけど、ちょっとでもずれると、視界がうわんうわんと揺れてきもち悪くなるんですのよ…。

だから毎日、車酔い。

写真の左端にチラ見えているのは、目を温めるための小豆カイロと、鎮痛剤。

ふう…。

 

すべての条件が理想的に整う年齢も、季節も、もしかしたら瞬間さえも、きっとない。

いつだって「ああ、これさえ○○だったら〜」とぼやきながら、すこしずつ時を重ねていくものなのでしょう。

 

 

 

 

 

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