アナログお絵かき

 

机をふたつならべて、ちがう絵を描いています。

いつもの机ではPCのフォトショップで、デジタルお絵かき。

もういっぽうでは、小さな紙に絵の具と筆で、水をちゃぽちゃぽさせてアナログお絵かき。

 

絵を描く悦びって「素材抵抗」かも。

うぉ、紙が凸凹してるとか、あちゃ、絵具が滲んじゃったよ、みたいな。

そのひとつひとつに、いいねこれ、とか、やだやだ困るっ!を繰り返して、その都度あわててハンドルを切るような。

いってみれば、ささやかな事故の連続なわけだけれど、この予期せぬ出会いが新鮮。

予想どおりであれば、しめしめの鼻歌まじりで進み、予想以上だと嬉しくて、もっと先を見たくなる。

どこへ行き着こうが、いえ、どこにも行き着かなくてもかまわない長距離ドライブの旅。

 

そのむかし、荻原規子さんに「絵を描いていて嬉しいのはどんなとき?」と訊ねられました。

私は、そうねえと、しばらく考えて、こたえました。

「まず水彩で好きなのは、紙の匂い。その紙を水張りして、しっとりと水気をふくんだ紙に筆をおいたときに、にじんで広がる色を見るときが、ほんとうに好き」

すると荻原さんは、優しい声で「やっぱり即物的なのね」とのたまい、二、三度ゆっくりとうなずいたのであります。

 

そ、即物的、かよ…。

 

永遠の憧れである古典文学少女に言われると、なんだか一挙に、汗臭い運動部員男子に変身してしまったようで…。

あら動物的なのねとか、やっぱりお勉強はできないのねと言われたような、そういわれても反論できないような。返す言葉がみつからなくてモゴモゴしてしまったのでした。苦笑。

 

でもその後、なんども思い返します。

あなたのいうとおり、たしかに絵を描く楽しさは、即物的ですよ、荻原さん。

そうして今も、じぶんの体と心が、不器用に外の世界と擦れあう痕跡をみつめています。

 

 

 

しかしながら。

とりあえずこれは、千葉県柏市の子どもの本の店ハックルベリーブックスの「ふくろう展2020」に出品する額絵なのです。

 

個人書店の経営が厳しいことを百も承知で、お店を開いたのが今からちょうど十年前。

店主の奥山恵さんは胸に静かな炎をいだく闘士で、子どもの本を軸に、さまざまな地域文化の活動を行ってきました。

そのお祝いとなる展示会です。

 

なぜ「ふくろう」かと言えば。

ハックルベリーブックスの看板娘(息子?)が、ふくろうのフーちゃん(10歳)だから!

(クールで知的な奥山さんは、フーちゃんの話になると、とたんにクシャクシャッとただの親ばかさんになる…笑)

 

 

コロナ対策を徹底しての開催のようです。

お近くの方は、どうぞおでかけください。

 

詳しくは、ハックルベリーブックスのHPをどうぞ。

 

http://www.huckleberrybooks.jp

 

 

たぶん、この絵も出品します。

小さな額絵ですけど、虹空に浮かぶ はにかみ天使です。

 

 

 

 

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