モロッコのパンを食べたいな

 

今年の仕事始めとしてご紹介した"Come with me" のタイトルも決まりました。

「いっしょに おいでよ」(そのまんま、ですけど…)。

 

編集は、ほそえさちよさん。装丁と描き文字は、中嶋香織さん。

堂々の安定感で最終作業が進んでいて、4月には廣済堂あかつきから出版の予定です。

 

憎しみをぶつけあう世界のニュースに怯える女の子の絵から、この本は始まります。

その後も、かなしいほど張りつめた空気がつづくのですが、それがふっとゆるむのが、女の子とお母さんが買い物をするページです。

 

見てください、ケースに並ぶスイーツ各種!

これだけ見たら、テロやヘイトスピーチがテーマの絵本だなんて思いませんよね。

 

この大盤ぶるまいの小麦祭りは何事じゃ!? と思ったので、ブリュッセルに住む画家のパスカルにたずねてみました。

 

ほほお、ベルギーのパン屋さんって、ケーキも売っているんですって。

そこに彼が好きな異国や異文化のおいしいパンやケーキを描きこんだそうです。

 

イタリア、フランス、ニューヨーク、ユダヤ、モロッコ…。赤いぐにゃぐにゃ文字は、パスカルが画面に書いてくれた説明です。

 

とりわけお気に入りは、モロッコのパンとケーキ。

2016年ブリュッセルの連続爆破テロで人々が家にこもり、イスラム系住民との緊張が高まっていたときに、パスカルが、ふだんどおり、なじみのモロッコ食品店で買っていたもののようです。

 

そこで私も、モロッコのパンとは、いかなるものかを検索。

いやあ、まったくしらない奥深いパン文化がそこにありました!

あいにく日本では入手困難らしい。食べられないとなると、ますます食べたいモロッコパン。

いつの日か、モロッコの方に会う機会があれば、きっと私は期待に目をきらきらさせて見つめてしまうことでしょう。

 

話は飛びますが、東日本大震災の被災地、気仙沼から、ときどきおいしい魚や海藻を送ってくれる知人がいます。

恐縮する私に、その人はいいました。

「気仙沼ときいて、ああ被災地だなと思うのでなく、おいしいものと結びつけて笑顔になってほしいんです」と。

 

子どもたちに、よその土地や国、異文化のことを伝えるとき、心の片隅においておきたいと思いました。

 

 

 

 

 

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