「いっしょにおいでよ」の初校

 

テロやヘイトスピーチのニュースは、日常的に流れています。

それをテレビで見て、心がかたまってしまった女の子を主人公にした絵本「いっしょにおいでよ」。

初校がでました。

 

印刷所で刷られた校正紙を切って折りたたんで本のかたちにして、文字内容はもちろん、色の出かたや、装丁について確認をします。

ここまでくると、本の完成形がはっきり見えてきます。

 

この写真では魅力が伝わりませんが、見返し紙の鈍い紫色がかっこいいんですよ〜。

混沌とした現代を扱った絵本にふさわしく、シャープだけれど、じんわりたちのぼる銀色の光が感じられるようなパールインキ。

そこに、ごく薄い藤色の小さな文字で刻まれた奥付。しびれます。

奥付なんて、ふつう読まないけど、ついまじまじ見つめちゃう。(←中嶋香織のデザイン力)

 

それから、帯。

本を買った人は、ぺろりとはがして捨てちゃうんでしょうが、作り手としては、この帯にかなり心血をそそいでおります。

(ま、いいんですよ。手に取ってお買い求めいただければ任務完了ですからね…涙目)

 

帯の言葉は、ほんわかした絵やタイトルとのバランスをみながら、強めで攻めました。

「テロや ヘイトスピーチに負けないために できることって なんだろう?」

 

幼い子どものために、こんな絵本を作らなければならないことに、悲しみと、つよい憤りを感じています。

そしてまた、とてつもなく複雑な国際的混乱に、この絵本が示すささやかなことが、はたして意味をもつのだろうかという虚しさも。

 

けれど、本の献辞には こうあります。

 

  友情と 勇気に

  そして  わたしたちは ちっぽけだけれど

  無力ではない ということに

 

幼い子どもむけの絵本だからこそ、できることはあるのかもしれません。

命の根っこに近い人たちに、かぎりなくシンプルで、たいせつなことを伝えたいと思います。

生きる喜びとともに。

 

 

この本についての前の記事は、こらちです。↓

http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=7

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