2018.09.02 Sunday
プリンで乾杯!
9月です。
もう秋です。(たぶん)
『プリンちゃんのハロウィン』ができあがりました!
編集者Yが届けてくれた見本は、刷りたてほやほや。
そっと鼻をくっつけてインクの匂いをくんくん。
ああ、ほんとにできたんだな…と、しみじみします。
表紙の色で迷ったことがウソみたい。
このこっくりとした かぼちゃ色以外、ありえないのに。
ちゃんと正解にたどりついていたねえと、頷きあう幸せな瞬間です。
じつは、わたしにはたいへん困った性癖がありまして、本ができあがったとたん、背を向けたくなってしまうのです。
一心不乱に力を注いだ本であればあるほど。
むかしより だいぶマシになりましたが、ひどい場合は、出版社から届いた見本の包みをあける気力もないほどに。
打ち上げの席でも、本の話題をつとめて避けようとするので、編集者に苦笑されます。
おほめの言葉をいただいても「むりにお世辞をいわなくていいですよ」と むっつりしてしまい、ほんのわずかでも「あそこが○○だったら、もっと良かったね」というようなことを耳にすれば、世界が山崩れしたかのごとく打ちのめされてしまいと、まことにややこしい。
我ながら馬鹿馬鹿しくなりますが、このナーバス期は一定の時間がたつと突然終わります。
霧が晴れたように長所も短所も冷静にみえてくるので、いわば本を作る病(?)の最後の発作のようなものかと諦めております。
でも、プリンちゃんシリーズには、それがまったくありません!
(おたすけこびとシリーズにも、ありません!)
愛がたりないのかしらん?
絵本の最終責任は絵描きにあると考える お気楽さゆえかしらん?
いえいえ、文章の目、絵の目、編集の目、そして読者の目を、チーム内でとりかえっこしながら、ためつすがめつ、とことん手間をかけて作りあげた自負があるからだと思います。
そんなわけで、赤羽にあるプリンの有名店「豆電COFFEE」にて、プリンで乾杯。
われらが主人公プリンちゃんとおなじく、愛情たっぷりに作られた素朴な健康優良児プリンを、晴れやかなきもちでいただきました。
(その後は、そっち方面にくわしい編集者Yの案内で、夜の赤羽の居酒屋街へ………。)
『プリンちゃんのハロウィン』。
9月6日から書店にならびはじめるそうです。