チーム・ハンカチ

 

ここは、外苑前にあるデザインスタジオ。

装丁家の鈴木千佳子さんとの打ち合わせです。

デザイナーさんのオフィスって、そこかしこに置いてある小物のひとつひとつもお洒落。

なにかにつけて、かっこいいので、きょろきょろしてしまいます。

 

鈴木千佳子さんとは初対面。

でも、しらずにジャケ買いしていた本の数冊が彼女の作品でした。

 

わたされた名刺をみて、どきん!

だってほら、活版印刷なんですよ。

わたしが生まれて初めて活版印刷体験をして名刺をつくった4日後に、こんな名刺をいただくなんて、やはり運命(一方的な)としか考えられないじゃありませんか。

 

 

そんな小さな幸せをかみしめ、はしゃいで写真を撮りつづける私を尻目に、着々と現実的な相談を進める千佳子さんと山口郁子編集者…。(山口さんは後ろ姿のみ撮影許可)

 

…コホン。

通常、本の制作過程では、本の内容がほぼ揃ってから、デザイナーさんにお仕事を依頼することが多いものです。

ところが今回わたしが物語を書き、絵も描く本は、まだA4のコピー用紙に文章をちらして、その隙間に下絵を描きこんで、あれこれ迷っている段階。

 

 

天使のかいかた』や『めいちゃんの500円玉』のように、絵と文が同等の比率で進んでいく物語にしたいと思っています。

絵本でもなく、児童文学でもない、このジャンルの呼び名は、まだきまっていません。

絵童話と呼ばれたりもしてるかな。文章が縦組みで、長めの幼年童話のような体裁の本。

でも読者対象は幼年よりは年齢が高い。マンガみたいなところもあるしね。

絵をかくことと、物語をつくること。どっちつかずの私には、居心地のよい本の作り方ではあります。

 

でもこれ、けっこう、手間がかかるのですよ。

予算と視覚的効果の都合上、つかえる色は、黒のほかにもう一色。

ページによっては、おまけのもう一色がつかえます。

さまざまな制限のなかで文字と絵をちょこちょこ動かしたり、色をかえたり混ぜたりしているうちに、頭がぐつぐつ煮えて、目がショボショボして、眉間に皺が寄りっぱなし。

(織機の前でトントンパタリ、羽根を抜いては織っているみじめな鶴の姿がちらつく…)

 

パソコンのフォトショップは、どうにか使えるようになりましたが、苦手です。

イラストレーターは、ほとんど使えません。

インデザインは、高価なソフトなので、もってもいません。

 

そんな私の担当編集者山口郁子さんも、ほぼ似たり寄ったりレベル…。

ここはやはり、初期段階からプロのアドバイスを仰ごうと、鈴木千佳子さんのもとへ伺った次第です。

 

この日は、ざっくりとした本のイメージの合意形成。

主人公の女の子 はるちゃんと、副主人公の女の子 ミヨンちゃんのシンボルカラーについて話しあいました。

 

漠然と抱いている願望と不安をブツブツ呟く私と山口さんをみて、にこやかに頷き、具体的なアドバイスをはんなりと与えてくれる千佳子さん。

 

たとえていえば…

 

   私:「海がみえて、温泉もあって、静かで、花がさいてるところに旅行にいきたいんです」

   山口 : 「でも予算と休暇日数はコレコレしかないんです」

   千佳子 :「わかりました。それでしたら、こちらの離島がおすすめです」

   私&山口 : 「え〜、そんなトコあるんですか、なっるほど〜! だったら行けるかも♪」

 

…みたいな面談でございました。

 

はるちゃんとミヨンちゃん。

ふたりの女の子と、ふしぎなハンカチのお話が、ぐぐっと近づいたような。

 

ハンカチのチームに頼もしいアドバイザーを得て、心うきうき帰路につきました。

 

 

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