空色ブックガイド

 

読売新聞の夕刊で、原田勝さんと交互に掲載してきた読書案内「空色ブックガイド」。

2月のテーマは「言葉は影」です。

活版印刷を軸に三冊をとりあげました。

 

活版印刷って、わかりますか?

小さなハンコのような金属棒を1文字ずつ並べて、インキをつけて、紙にむぎゅっと押しつけて刷る印刷方法です。

 

インキと紙は、現代のプリンターでも基本的には同じですが、カルチャーショック並に異なるのは、文字のハンコみたいなのを、ひとつひとつ、1文字ずつ (…くどい)、職人が手で選びとって、きっちり並べて文章にしていたということです。

気が遠くなるほどの手間、そして熟練を要したことでしょう。

 

金属ハンコですから、文庫本1頁ぶんの版だって、けっこうな重量感があります。

本一冊ぶんだと、どれほど嵩張り、いったい何圓砲覆襪里笋蕁帖

印刷が済んでも、増刷にそなえて活字を組んだまま保管しておいたそうです。

もう絶対に刷られることはないとなったら、「絶版」。

やっと活字をばらして、ほかの印刷物に用いるのだとか。

 

いやあ、こりゃ大変だ…。

絶版にしないでねって、よく気軽に言うけど印刷所の床が抜けちゃう。

本を出版することの「重み」を感じて身が引き締まります。

今の殆どの本は活版印刷ではありませんが、不特定多数に届ける言葉が本来そういう扱いのものであったということは、知っておいてよいことかもしれません。

 

ほしおさなえさんの「活版印刷三日月堂」(ポプラ文庫)は、古い印刷所を舞台に、いくつもの人生をうまく絡めた物語です。

とても読みやすいのに、ところどころ、こつんと硬くきらめく文章があって胸を突かれます。寒い季節にのむ蜂蜜入りジンジャーラテのように、じんわりと温まりますよ。

 

「三日月堂」で活版印刷に目覚めてしまった方は、美しい知識絵本「グーテンベルクのふしぎな機械」(あすなろ書房)で世界史的教養の裏付けをいたしましょう。

絵本なので読みやすいし、楽しいし、具体的によーくわかります。

中世のヨーロッパに出かけてロケをしてきたテレビ番組を見るみたいな感じ。(^_^)v

 

で、さいごのしあげにレミー・シャーリップの「雪がふっている」をどうぞ。

だってね。

上記二冊は、活版印刷ってすごいぞー、美しいぞーって盛りあげるばかりで本物の活版印刷の字が見られないんですもん。欲求不満ですよねえ。

ご安心ください。ちゃんと、こちらにご用意してありますので。

 

「雪がふっている」は、タラブックスの「夜の木」を出版したことで評価の高いタムラ堂の小さな絵本です。

白いふっくらとした紙に、端正な佇まいの文字が並びます。

 

  見てごらん

  目をこらして

  よーく 見てごらん

 

…ん?

どこにも、絵がありませんけど…!?

 

それがね、ふしぎなことに、だんだん見えてくるのですよ。

エスキモーの男の子が氷の家で食事をし、粉雪の舞う氷原で魚を釣っている風景が。

その絵は、読者の心のなかにだけ現れるものです。

活版印刷の文字に、ゆったりとした時間がふくまれているからなのでしょうか。

本って、いったいなんだろうと、原点に思いをはせる一冊です。

 

とまあ、そんなわけで、読売新聞の空色ブックガイド。

写真にあるのは、記者さんとの打ち合わせ段階でのゲラです。

「ああああああ」って、べつに私が絶叫しているわけではなく、見出しのアタリです。

新聞の見出しは、専門の記者さんが考えてくれるのですって。

 

私の顔写真の下の空白には、丹地陽子さんのイラストが入ります。

どんな絵がでてくるのか、たのしみ。

下の段は、読売ジュニアプレスの子どもたちの感想文です。

みんな、文章がうまくて、びっくり。

 

ということで、24日土曜日の読売新聞夕刊。

入手可能な方は、ぜひ。

 

 

 

モロッコのパンを食べたいな

 

今年の仕事始めとしてご紹介した"Come with me" のタイトルも決まりました。

「いっしょに おいでよ」(そのまんま、ですけど…)。

 

編集は、ほそえさちよさん。装丁と描き文字は、中嶋香織さん。

堂々の安定感で最終作業が進んでいて、4月には廣済堂あかつきから出版の予定です。

 

憎しみをぶつけあう世界のニュースに怯える女の子の絵から、この本は始まります。

その後も、かなしいほど張りつめた空気がつづくのですが、それがふっとゆるむのが、女の子とお母さんが買い物をするページです。

 

見てください、ケースに並ぶスイーツ各種!

これだけ見たら、テロやヘイトスピーチがテーマの絵本だなんて思いませんよね。

 

この大盤ぶるまいの小麦祭りは何事じゃ!? と思ったので、ブリュッセルに住む画家のパスカルにたずねてみました。

 

ほほお、ベルギーのパン屋さんって、ケーキも売っているんですって。

そこに彼が好きな異国や異文化のおいしいパンやケーキを描きこんだそうです。

 

イタリア、フランス、ニューヨーク、ユダヤ、モロッコ…。赤いぐにゃぐにゃ文字は、パスカルが画面に書いてくれた説明です。

 

とりわけお気に入りは、モロッコのパンとケーキ。

2016年ブリュッセルの連続爆破テロで人々が家にこもり、イスラム系住民との緊張が高まっていたときに、パスカルが、ふだんどおり、なじみのモロッコ食品店で買っていたもののようです。

 

そこで私も、モロッコのパンとは、いかなるものかを検索。

いやあ、まったくしらない奥深いパン文化がそこにありました!

あいにく日本では入手困難らしい。食べられないとなると、ますます食べたいモロッコパン。

いつの日か、モロッコの方に会う機会があれば、きっと私は期待に目をきらきらさせて見つめてしまうことでしょう。

 

話は飛びますが、東日本大震災の被災地、気仙沼から、ときどきおいしい魚や海藻を送ってくれる知人がいます。

恐縮する私に、その人はいいました。

「気仙沼ときいて、ああ被災地だなと思うのでなく、おいしいものと結びつけて笑顔になってほしいんです」と。

 

子どもたちに、よその土地や国、異文化のことを伝えるとき、心の片隅においておきたいと思いました。

 

 

 

 

 

日本限定ラルフ

 

戌年絵本 "Stay"のタイトルがきまりました。

「ずっと」。

 

えへっ、短いでしょう。

意味もさることながら、原題とおなじくらいの音の数できまると、ほっとします。

絵本は「呼吸」がたいせつなので。

副題は、ただいま協議中です。

 

ところで。

原書では女の子の名前がアストリッド。飼い犬(♂)の名前がエリ。

翻訳をしているあいだ、このふたつの名前がしっくりきませんでした。

だってほら、日本ではエリは女性の名前でしょう。この犬はこんなに大きくて、しかも、おじいさん。

いっぽうアストリッドといえば、長くつしたのピッピを書いたリンドグレーンのお名前。

北欧系のきれいな名前ですが、リンドグレーンをしらない幼い子どもにとっては、ずいぶん長くて難易度の高い名前です。

絵本の翻訳は文字スペースとの闘いなのに、やたらと場所とるし…。

 

もちろん、原書の主人公の名前はできる限り尊重しなくてはなりません。

名前の重厚感や読みにくさが作品の雰囲気づくりに必要なときだってあります。

作者が個人的な想いをこめた名前であることも多い。

また日本の子どもたちが異文化の名前にふれるチャンスを奪うことにもなりかねないので、なじみがないからといって、安易に現地の名前に置き換えるのもよろしくありません。

(わたしは逆の立場で、何度かされています)

 

でもねえ…。

とぐずぐず悩んで、おずおずと著者に相談をしてみました。

その結果あっさりと、女の子の名前はエリに、犬の名前はラルフに改名!

エリとラルフで訳文にはめこんでみたら、とってもすっきりしました。

 

ラルフ! よしよし、やっぱりきみはラルフだよねえ。

のどにひっかかってた小骨がとれたみたいな気分。

ああ、よかった。

 

(ちなみに、わたしは「ようちゃん」がカルロスに「かずのりくん」がホセになっちゃったスペイン語版『天使のかいかた』を時々ひらいて、にやにやしています。そんなに悪い気分じゃありません。(^o^)

 

 

 

 

ちっちゃい おおきい おんなのこ 

 

きのうは、打ち合わせラッシュの1日でした。

紅茶屋さんでの打ち合わせが一件、電話での長い打ち合わせが三件。

わたしの基本生活は、ひとり机に貼りつき、猫のしっぽが話し相手なので、ごくたまにこんな日があるとうれしくて脳に過電流がながれます。夜は、ねむれなくなりました。

 

ということで、そのなかから一冊をご紹介します。

 

原題は "Litte Big Girl"。

ちいさな女の子にとって、海は おおきい。

空も おおきい。

街も お店も なにもかも とても おおきい。

 

でも、ちいさな女の子は、とっても元気。

ちいさなからだの すみずみまで みっちりと命がつまっています。

 

あるひ、女の子に弟がうまれます。

弟は 女の子よりも、もっとちいさい。つまり、女の子は おおきくなったのです!

 

弟妹がうまれたときの複雑なきもちをえがく絵本はいろいろありますが、この本の女の子は終始ポジティブ。

おおきい世界への期待に胸がいっぱいです。

 

子どもたちにとって、ほんとうに世界はそうあるべき。

世界に期待を持ち続けることは、ときには困難であるがゆえに、とても勇ましいこと。

ちいさな勇者たちが、美しくておもしろい物事をたくさん発見できますように。

 

 

甘くてかわいい絵と、シャープな色使いが印象的な作者のクレア・キーンは、まさにこんな二人を子育て中の若い女性。

ディズニーの伝説のアニメーターとして名高いグレン・キーン氏の愛娘です。

幼い頃から、パパが帰宅するのを待ちかねて絵を教えてもらったんですって。

そして成長した彼女に、伝説のアニメーターはアドバイスを求めるようになりました。ラプンツェルのアニメでは、クレアの描いた絵が重要な役割をはたしているそうですよ。

 

ディズニーの後継者のひとりですね。

 

 

 

 

 

 


 

たくさんのドア ふたたび

 

復刊された「たくさんのドア」です。

 

表紙のデザインがすこしかわりました。

カバーをはずして、表紙本体をさわってみてください。

旧版は万国共通のつるつるでしたが、新版はちょっと風合いのある紙。装丁家、水崎真奈美さんのこだわりです。

 

ことばは変えていません。

活版印刷のような味わいの文字を追いながら、翻訳したときのことを思い出しました。

原文は詩です。

詩の翻訳には独特の難しさがあるので、著者のアリスンにメールで多くの質問をし、知的で繊細、母性的だけど熱い勇士でもあるアリスンとのやりとりを楽しみました。

 

編集者の浜本律子さんとは、日本語にした文章を何度も声にだして読みました。

子どもを見守り、送り出す喜びと不安について、挫折について、はては宗教と自然についてまで、話は尽きませんでした。

 

多くの人がさしのべる手が重なっていくようにして、一冊の本が作られていきます。

読者の手にわたってからのことは、よくわからないものですが、まぎれもなく地味で控えめなこの本は、とても大切にしていただけたようです。

いったんは消えたのに、必要だからもどっておいでと呼びもどされたのですから。

それも読者からのたび重なるリクエストに、版元が動いたという…。

これからも手から手へ、さまざまな思いをのせて未来へとわたされていきますように。

 

いまは寒さの底ですが、春にむかって羽ばたこうとしている若い人たちに どうぞ読んであげてください。

 

  やわらかな のぞみに つばさを つけて

  あなたは はばたきはじめる

 

  あなたは まだ しらない

  じふんが どれほど つよいかを

 

 

 

復刊の経緯については、こちらをどうぞ。

http://chihiro-nn.jugem.jp/?eid=2

 

アンティーク家具のリペア職人

 

古い家具、とくに椅子がすきです。

重厚で高価なのじゃなくて、ちょっと前までふつうに使われていた椅子。

なかでも惹かれるのは、五十年から八十年くらい前にヨーロッパのカフェの店先で乱雑に重ねられ、がしがし使われていた曲げ木の椅子です。

かるくて扱いやすいんですよ。手仕事なので、作り手の個性があるし。

ひとりの時間に飽くと、曲げ木のカーブ、傷や凹みをさすって、ぼんやりしています。

 

で、はたと気づきました。

1930年から1960年代といえば、アメリカに絵本の黄金期をもたらした作家たちの時代ではないかと。

フランソワーズの「ありがとうのえほん」は1947年生まれなので、きっとこの子と同世代。

 

たくさん働いた古い椅子は、ひびが入ったり、割れたりして、しだいに実用に適さなくなります。焚きつけにされた椅子も多かったことでしょう。 でもなかには、数奇な運命をたどって、東洋の島国で畳の上に置かれる椅子もいました。(フェルト貼ってます (>_<)

 

うちにくるまえに、家具のリペア職人が分解し、ひびや割れを修復し、ねじをとりかえ、歳月の味をそこなわないように再塗装をしてくれたので、まだまだ働いてもらえます。

 

で、そこでまた、はたと気づきました。

初版から数十年の歳月ののちに、遠い国でふたたび出版されて新たな読者にとどく本たちにとって、わたしはリペア職人なのだと。 


すでに存命ではない作者の思いを推しはかり、時代の香りを保ちつつ、いまの子どもたちの「ふだん使い」に耐えるよう、ことばを組み立てなおし、紙を選び、色をさがす。

 

腕のよいリペア職人でありたいものです。

戌年だから

 

…というわけでもないのですが、犬の絵本の翻訳をしています。

原書のタイトルは "Stay"。

 

英語で犬にむかっていう "Stay!"  は、日本語だと「マテ!」。

その場にじっととどまって、うごいてはいけないよという命令です。

「オスワリ」や「フセ」などと同様、犬の訓練では必須項目。

 

でもこれは、犬の訓練の物語ではありません。

赤ちゃんのときから、犬と家族としてくらしていた女の子のお話です。

 

犬は人間の何倍もの速さで年をとります。

女の子がお誕生日をむかえるたびに、この「家族」は4倍か、5倍、いえ、大型犬なので、もっと速く年老いていきました。

そのことに気づいた女の子がしたことは…。

シンプルでかわいい絵本ですが、女の子のきもちの空回りが、ちょっと切ない複雑さを添えています。

 

 

わたしも犬たちと家族としてくらしていました。2匹の犬と二十年近くを。

犬飼い暮らしがおわってもう三年近くになりますが、じぶんの影をなくしたような痛みは、そのままです。

いつもいつも、傍らに寄り添っていた子たちなので。

でもその胸の痛みもふくめて、そのままでいいよと、思います。

そのまま、って、Stayのことですね。

 

さて、タイトルをなんと訳しましょうか…。

 

 

 

おたにちフランセ

 

おたすけこびとシリーズ最新刊「おたすけこびとのにちようび」の海外版1号は、フランスです。

さっそく確認用のPDFが送られてきました。

 

確認といわれても…。

 

この画面は、本の最後の見返しで、公園の掲示板に、さまざまなチラシが貼られている光景。

左上のうさぎのチラシは「こどものための おえかききょうしつ」ですが、へえ、フランスでは「おえかき」も「デッサン」になるのか〜。

下の青い鳥は「さがしています。ピイとなきます」。フランスの鳥は「Piou!」と鳴くのか、ほぉ〜。

「メダカのこども」は「さかなのベべ」になってるけど、フランスにメダカいないのかなあ。

これって、確認といえませんね…(^_^;)

 

フランス語だから、まだこれくらいはわかりますが、韓国語や、タイ語になると、もうお手上げ。

わたしが日本語に翻訳する本の著者たちもこんなふうに微妙に不安なのかな。

うん、だいじょぶだいじょぶ。みんな、たいせつに翻訳してくれているはず。

翻訳って、人間への信頼なのだとおもいます。

 

それにしても、コヨセさんの絵はふしぎ。

よその国の文字が似合って、なんだか日本語版よりお洒落にみえる気がするのはわたしだけ?

ご本人は、ラーメンと焼酎をこよなく愛す生粋の日本男子なんですけどね…。

 

フランス語版「おたすけこびとのにちようび」のタイトルは "La tortue a besoin de nous!" (カメは ぼくたちを ひつようとしている!)。

 

フランス語がわかるみなさん、もうじき、こちらのラインアップに加わるはずですので、どうぞよろしくシルブプレ!

https://www.amazon.fr/Chihiro-Nakagawa/e/B007982T2S/ref=dp_byline_cont_book_1

 

 

 

 

 

 

 

新しい年に

 

新しい年がはじまりました。

仕事始めは、この絵本の翻訳から。

 

女の子とおとうさんが帽子をひょいとあげて挨拶をしています。

こたえているのは、スカーフのようなものをかぶった女性。しりあいでしょうか。

それにしては、女の子の表情が硬い。

 

じつはここ、ニューヨークとおぼしき大都市の地下鉄のホームなのです。

スカーフのようなものは、ヒジャブといって、イスラムの女性のかぶり物。

まわりの人たちは冷ややかな視線を投げ、あるいは無関心な態度で通りすぎていきます。

 

勘のよい方は、ピンときたかしら。

ほんわかと柔らかいタッチの絵本ですが、主人公の女の子は、世界中で繰り広げられるヘイトスピーチやテロのニュースに心を痛めていました。

 

けれど女の子は、ただ怯えるだけではありません。

「どうしたらいいの?」と、両親にたずねます。

幼い子どもにそうたずねられたとき、大人は、なんと答えればよいのでしょう。

 

女の子のおとうさんとおかあさんも、自分を問い直しながら、小さな提案をします。

そしてやがて、女の子みずからも…。

 

 

文を書いたホリー・マギーと画家のパスカル・ルメートルは親しい友人だそうです。

ホリーは2001年にニューヨークテロを身近に体験し、ベルギー人であるパスカルは2016年に連続爆破テロをやはり身近で体験しました。

背筋が凍る恐怖を味わった二人が、世界中の子どもたちにむけて、この絵本をつくったのです。

だいじょうぶ、あなたにもできることがありますよ、と伝えるために。

原書のタイトルは "Come with me"。

 

いい本ですよ。

胸の奥に、小さなともしびを掲げるような。

…と、みなさんにも思っていただけるように仕上げるのが、わたしの初仕事となります。

 

平和な年になりますようにと願いをこめて。

冬の陽だまり

 

12月になってからじりじりと感じていた焦りは、晦日、大晦日ともなると、一瞬、時がとまるような清々しさに変わります。(諦め、あるいは、やけっぱちともいう…)

 

なにはともあれ、2017年は、私にしては、多くの本を読んだ年でした。

そしてあらためて、近年は良い本がたくさんでているなあと感じています。

売れないとか、出版不況とか、活字離れとか、紙の本の終焉とか、いろいろ言われるけれど、いえいえ、なかなかどうして。

二十代の若い方々から大先輩までをひっくるめて、文を書き、絵を描き、翻訳して、編集して、装丁して、印刷製本するすべての「同世代」の真摯な思いが伝わってくる本がいっぱい。

本を読むことは、その輪をまるくとじること。

 

みなさん、ありがとう。

 

この幸せにゆったりと浸れる平和が、来る年にも、けっして破れることがありませんように。